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キングのグランドスラム     

ランディ・ジョンソンが投げるかなと思って「レッドソックス対ダイヤモンドバックス」っていうワールドシリーズが同じカードになるかも知れない対戦を見ようと思ってテレビをつけたら、ジョシュ・ベケットとダン・ヘイレンの息詰まる投手戦に、手に汗を握る幸運に恵まれた。


                  ▼Rソックス強力打線を抑えたヘイレン
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今季のベケットは万全なコンディションでシーズンインできなかったツケが現在も響いているようだ。去年はそんな姿を見せなかったのだが、ピンチになると気持ちがボールにあらわれている。そこを球に食らいつくようなDバックス打線につけ込まれワンチャンスをものにされてしまった。それに比べてヘイレンは淡々と自分の仕事をこなし相変わらずクールだった。ヒゲ面・長髪でハンサムなヘイレンはキャップを取るとオールドタイマーなロックスターのようだ。

調子自体が悪いわけじゃないベケットは常時150キロを超え伸びのある速球とスライダーで三振を積み重ねる。アメリカの球場ではホームの投手が三振を取るたびに、ファンが「K」のプラカードを並べていく。ベケットの場合、「BECKKKKKKKKKETT」になっていて面白かった。

そんなことより驚いたのは、Dバックスの監督と投手コーチを、マリナーズから半ば放出されたボブ・メルビンとブライアン・プライスが務めていることだ。マリナーズを立て直すことができなかった2人が指揮を執るチームが、地区優勝にいちばん近い所にいるなんて。Dバックスの戦力がそれだけいいっていうこと!? ただ他の2地区にはDバックスを勝率で上回るチームが5つもあるから、まぐれかもね(笑)。

ランデ・ジョンソンはあさって登板。相手はティム・ウェイクフィールド。44歳と41歳のベテラン同士、そして全盛期は過ぎたとはいえスピードキングとナックルボーラーの興味深い対決。これは見逃せないな。


ダン・ヘイレンを見ていたら、オークランド・アスレチックスの「3本柱」って誰々だったか思い出せなくて調べてみた。

      マーク・マルダー ティム・ハドソン バリー・ジト ダン・ヘイレン
2000年  9勝10敗      20-6      7-4
2001   21-8        18-9     17-8 
2002   19-7        15-9     23-5
2003   15-9        16-7     14-12
2004   17-8        12-6     11-11    14-12
2005   16-8                 14-13    14-13
2006                        16-10


               ▼アスレチックス黄金期のマグワイヤとカンセコ
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2001年と2002年は3人とも15勝以上。とくに2001年は3人で56勝を挙げている。この年、メジャータイの116勝で地区優勝したマリナーズが、どれだけ凄いことをしでかしたかが、なおさら分かる数字だ。4年連続20勝したデイブ・スチュワートをはじめリッキー&デイブ・ヘンダーソン、カンセコ、マグワイヤ、カーター、エカーズリーなどアスレチックスがスター軍団だった1988年~1990年のリーグ3連覇は凄かった。だけど、2000年・2001年(ワイルドカード)・2002年・2003年の4年連続プレイオフ進出もたいしたもんだ。


ところで、マリナーズの先発フェリックス・ヘルナンデス(通称キング)の満塁本塁打にはびっくり!しかもメッツのヨハン・サンタナから!サイ・ヤング賞2度のサンタナが投じた初球、外角高めの直球を一閃。打球は右中間フェンスを越えて、DH制を敷くア・リーグの投手では37年ぶりの満塁弾になった。バッティングについて受けた質問への答えがシャレていた。

「スイングするだけ。目は閉じていたよ」




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  ▲引退時、写真を出せなかったんで。このスイングがピアッツァならでは。
   ヘルナンデスの満塁弾はちょっとピアッツァを思い出した。

by kzofigo | 2008-06-24 23:41 | 私をメジャーに連れてって