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ムービービーム     

最近観たDVDの感想。


ムービービーム     _b0137183_22123197.jpg傷だらけの男たち
タイトルの「男」を「天使」に変えたくなるじゃーあーりませんか。原題は「傷城」。「傷ついた街」なんや。『インファナル・アフェア』アンドリュー・ラウとアラン・マックのチームお得意の傷ついた男たちの切ない物語。これも『男たちの挽歌』以来の「香港ノワール」に属する1作になるのかな。悲しい悲しい復讐劇に隠された秘密がじわじわとあらわになるにつれて、男の陰影を増していくトニー・レオンと金城武。金城武はよく健闘してる。けど、トニー・レオンの色気さえ感じさせるミスター・ロンリーぶりにはかなわないね。IQの高そうな令嬢役のシュー・ジンレイもいいけど、物語に息をつかせるスウィートな役どころを楽しそうに演じてるスー・チーはもっといい。本当は「香港のアンジェリーナ・ジョリー」ばりの役で再びもっと輝いてほしいんだけどな。とにーかくトニーのストイックな魅力にため息をつきましょう。レオナルド・ディカプリオ主演でハリウッド・リメイクが決定中。トニー・レオンの哀愁をディカプーが醸し出すなんて無理! ただ、『インファナル~』同様、込み入ったストーリーを分かりやすくしてくれるのには期待。
おすすめ度★★★★☆



ムービービーム     _b0137183_2220772.jpgインベージョン
これまで『ボディ・スナッチャー/恐怖の街』など3度も映画化され、日本でも「ウルトラセブン」の1エピソードに似た設定が登場したジャック・フィニーの『盗まれた街』。その4度目の映画化となるSFサスペンス。ある日突然、自分の周りの人間の行動がおかしくなる。外見は何ら変わらず、人格が変移しているという物語。過去の3作品、エイリアンは原作どおり密かに住民ひとりひとりのクローンを作って成り代わる。今回のエイリアンはウイルスによって睡眠中に人格を乗っ取り、人体をそのまま我が物にする。人間の精神だけが変わるっていう脚色が不気味さを薄めた感あり。フィリップ・カウフマン監督、ドナルド・サザーランド主演の『SF/ボディ・スナッチャーズ』(1978年)に比べると、あっさりしすぎ。ただし、主人公で精神科医を演じるニコール・キッドマンは、こういうサスペンスものになると俄然、光る。どこか往年のSF映画のテイストが彼女によってもたらされる。『アザーズ』の彼女は最高だ。ヒッチコックがいまバリバリの現役なら絶対にヒロインとして使いまくるだろう。ニコール・キッドマンといい、ナオミ・ワッツといい、なぜオーストラリア出身の女優はサスペンスやホラーが似合うのか、オリビア・ニュートン=ジョンに聞いてみよう。カイリー・ミノーグでもいいけど。★★★☆☆



ムービービーム     _b0137183_22261325.jpgホステル
バックパッカーをしながらヨーロッパ各地を旅行しているアメリカ人大学生パクストンとジョッシュ。道中出会ったアイスランド人オリーも加わり、刺激を求める3人の旅は次第に過激さを増していく。そんな彼らはスロバキアに男たちの求める快楽をすべて提供する「ホステル」があるとの情報を入手。やがてそのホステルにたどり着くと、相部屋のナタリーアらに期待以上のおもてなしで迎えられ、夢心地のひとときを過ごすのだが…。壮絶な残酷描写が話題を集めたクエンティン・タランティーノ製作総指揮による全米No.1ヒットのスプラッター・ホラー。監督は『キャビン・フィーバー』のイーライ・ロス。ロス監督たっての希望で三池崇史監督の特別出演が実現している。タランティーノもロスも筋金入りの映画フリーク。そんな彼らが作ったのは、ホラー映画の暗黙の了解をわざと外した、トリッキーな演出の数々で、映画慣れしてる人ほど恐怖心が募るホラー映画の新機軸。残酷極まる内容の映画なのに、観た後の満足度が高くなる筋の運びはみごと。ただし、相当に強烈だから、残酷なものがダメな人や心臓が弱い人にはおすすめできない。スロバキアの人たちがこれを観てどう思ってるか心配だ。★★★☆☆



ムービービーム     _b0137183_22263255.jpgホステル2
ローマに留学中のアメリカ人女子大生ベスとホイットニーは、ホームシックにかかっていたローナも連れて、ヨーロッパ旅行に出かける。美術の時間に出会った美しいモデルのアクセルに、天然スパがあると聞いた彼女たちは、急きょ行き先を変更してスロバキアへ。3人がチェックインしたのは街のホステル。だがそこは、恐るべき殺人ゲームの入り口だった…。前作と同じホステルを舞台にしながら、まったくマンネリを感じさせない。B級スプラッターからA級サスペンスへグレードアップしてる。物語の視点を犠牲者側から加害者側メインに移したことが功を奏している。脚本がしっかりしていて、観客の予測を次々と裏切っていくテンポが心地いい。裸もヘアも残酷なシーンも遠慮なく出てくるが、そこにある種の「様式美」が加わってる分、本作のほうが好きだ。前作ではどこか遠慮がちで中途半端だった残虐シーンが美とか官能とかをまとい始めて魅入られた。冒頭の前作とのつなぎ部分を切って単独作で観ても面白いんじゃないかな。続編として二番煎じに陥らず、新しい方向性を見出した数少ない成功例。それにしてもスロバキアの人たちがこれを観て暴動を起こしてないか不安だ。★★★★☆



ムービービーム     _b0137183_22323659.jpgジェリー
砂漠をドライブ中の2人の若者は、休憩のためか車を降りて散歩を始める。親しい友人らしい2人は、「失敗」や「イケてない」ものを意味する、仲間内の造語“ジェリー”を連発しながら、他愛もない会話を重ねる。気楽な気持ちで荒野の小道に入った彼らだったが、すっかり道に迷って野宿するハメに。翌日、彼らがようやく状況が深刻だと気がついた時には、もう手遅れだった。飲み物も食べ物もないまま、2人は美しくも過酷な荒野をさまようのだが…。2003年のカンヌ映画祭でパルムドールと監督賞をW受賞した『エレファント』の前年に、ガス・ヴァン・サント監督が発表していた作品。ハリウッドの商業映画から逃れ、実験映画の手法に立ち返り、長まわしのワンシーン・ワンカットで構成された本作は、『エレファント』への布石となった重要な作品。同じ監督の『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』では主演のマット・デイモンと長年の親友であるベン・アフレックが共同脚本を務めたが、本作では監督自身とマット・デイモンに加え、ベンの弟ケイシー・アフレックが出演、共同脚本を執筆している。2人の青年がひたすら砂漠をさまよう、ともすれば単調な題材ながら、観客に一瞬たりとも目を離させない緊張感ある映像は、監督の人並外れた力量を見せつける。並みの監督と男優が同じことをやったら、退屈ですぐに寝て最後まで眠ってただろう。監督と男優2人の共同脚本だから、たぶん「車から降りて道に迷い荒野をさまよう」というプロットだけ決めておいて、あとは現場でのディスカッションで何をどう撮るか決めていった即興の部分が多い作品だと思う。「映画にのさばる表現通念への静かなる破壊と創造」という点で、非常に面白かった。広大な自然の映像美が素晴らしいので、ぜひ映画館で観たい作品。メイキング映像に出てくる東洋系の女性スタッフが気になった。★★★★★



ムービービーム     _b0137183_22325797.jpgパビリオン山椒魚
自主映画の短編作品が好評を博した冨永昌敬監督の劇場長編第1作。レントゲン博士に憧れ、21世紀の天才レントゲン技師を豪語する青年(オダギリジョー)が、財団の美人令嬢(香椎由宇)と出会い、(2人を実生活での婚姻へと導き)、奇想天外な事件が巻き起こっていくジェットコースター・ムービー…というふれこみだが、おサルの汽車ポッポ・ムービーにしか見えなかった。尺の長い自主映画の域をまったく出ていない。音楽を担当している菊地成孔の軽妙洒脱なトークを「コメンタリー映像」で楽しめる以外に観る価値を見出せず。☆☆☆☆☆



ムービービーム     _b0137183_22532337.jpgボーン・アルティメイタム
記憶を失い、戦闘マシンと化したジェイソン・ボーン役でマット・デイモンが熱演をみせる大ヒット・アクションのパート3。ボーンが自らのアイデンティティーを求める旅も、ついに佳境を迎える。前作のラスト、モスクワから始まるボーンの隠密の旅は、その後、パリ、ロンドン、マドリッド、さらにモロッコのタンジールを経て、ついにニューヨークへと向かう…。前作と同じく手持ちカメラによる揺れまくる映像で、逃走やバトルの臨場感をアップさせつつ、余計なショットを極力削除し、スピーディな迫力を増大させている。スクーターチェイスからはじまって、オフロードバイク、パトカー、それだけ派手にやってよく生きてられるなと思うほどド派手なカーチェイス。そして、インターネットやケータイなど機械の利便性は抑え気味に、生身の人間で勝負してるこのシリーズの醍醐味は相変わらずといか、さらにパワーアップしている。CIAの上司、ドイツの工作員、ふたりの女性キャラが、恋愛感情ではなく「仁義」を発揮するところは、なかなかにハードボイルドで、個性的なルックスのドイツの彼女がきれいに見えるほど。小粋なラストシーンは、心にくいばかり。★★★★★



ムービービーム     _b0137183_22543551.jpgブレイブ・ワン
婚約者との幸せな未来を夢見ていたヒロインが、暴漢に襲われて婚約者を亡くしたのを機に、消えない恐怖を克服するために銃を手に入れ、悪に制裁を加える処刑人と化すサスペンス・スリラー。監督はニール・ジョーダン。2度のアカデミー主演女優賞に輝くジョディ・フォスターが主演と製作総指揮を務めている。共演はテレンス・ハワード。ジョディ・フォスターとは長いなあ。1976年、12歳の少女娼婦アイリス役を13歳で好演、第46回アカデミー賞助演女優賞にノミネートされた『タクシー・ドライバー』で出会い、『ダウンタウン物語』、 『ホテル・ニューハンプシャー』、『告発の行方』(アカデミー賞主演女優賞)、『ハートに火をつけて』、『羊たちの沈黙』(同主演女優賞)、初監督の『リトルマン・テイト』、『コンタクト』、『パニック・ルーム』、『フライトプラン』でコケて『インサイド・マン』で復活。あ、『君がいた夏』もあった。もう32年来のつきあいだ。そのジョディが40代半ばでアクションと半端ではなく悩めるヒロイン役に挑んだ。警察を信じられず、ワルを見ると自分で手を下してしまう、そしてエスカレートする自分を止められないジレンマに苦悩する。久々に、格好よくて、がっつり感情移入できる役になりきってるジョディに会える。ラストの是非がこの映画のキモなんだろうけど、もうひとつのパターンを実際に観てみないと判断つかないよ。そういえば、怪しいポン引きみたいな男からジャンキー娘をジョディが救い出すシーンは『タクシー・ドライバー』の逆転だね。そこそこ面白いんだけど、いまいちうまく感想が書けない作品。刑事役のテレンス・ハワードをデンゼル・ワシントンで観たいっていうリクエストはだめ? ★★★☆☆



ムービービーム     _b0137183_22554135.jpgアイ・アム・レジェンド
2012年。廃墟と化したニューヨーク。元・米国陸軍中佐で科学者のロバート・ネビルは、3年もの間、愛犬サムだけを家族として、動物園から逃げ出したインパラを狩り、公園でトウモロコシを収穫しながら、毎日生存者を捜し求めてメッセージを発信する生活を続けていた…。リチャード・マシスンの小説『吸血鬼(地球最後の男)』の3度目の映画化。監督は『コンスタンティン』のフランシス・ローレンス。一度、1990年にリドリー・スコット監督でアーノルド・シュワルツネッガー主演の企画があったが、制作費が高額なためにおじゃんになっている。リドリー・スコットが監督したものは観てみたかったな。本物のニューヨーク・ロケに、最新の映像処理が加わりその映像は見ごたえ十分。話のスケールが大きいからパニック大作かと思いきや、無人の巨大都市を舞台に1人と1匹が何ものかに怯えながら、かすかな希望の芽を探し当てようとする、本質的には終末ホラー。なぜ主人公は1人なの? どうやって生活しているの? 何をしようとしているの? 他の人が滅びた原因は? といった謎の答えを小出しにしてくるため退屈はしない。ただ、明らかになる真相のどれもが想定内で、意外性や驚きに乏しい点が物足りない。そして、仕掛けはでかいけど、感動が小さいっていうか、ない、のだ。もっと心を打つようなネタを仕込んでおいてほしかった。ウイルスの開発ミス、つまりウイルス・ミスの物語だから主演にウィル・スミスが抜擢されたという説があるが、真偽のほどは定かではない。★★★☆☆



ムービービーム     _b0137183_2257242.jpgAVP2
『エイリアン』第1作目を観たのはいつだ? 20歳のときだ。あれから30年近くたったのか!? その間にハリウッドはオリジナルで面白いSF映画を作る才能を地球温暖化よりも急速に失ったというわけ? こんなカタチでエイリアンが地球で人類と遭遇するなんて、30年前のリドリー・スコットが知ったら…「無礼者どもめ!なっとらんな!」が早口になって「無礼ども!らんな!」、「ぶれいどらんな!」って言うぞ。言わん? イワンのばか。姿をさらさないからこそ怖いエイリアン。プレデターが持つ戦士としてのある種の崇高さ。そういう映像上、設定上の「美」を捨てて、前作アクション映画としてまあまあ楽しめたのに、醜悪なホラー映画におとしめてしまった。正直言って、「プレデリアン」とか「ザ・クリーナー」とか、プレデターとエイリアンの関係がどうなっとるのか、おじさんにはよう分からんでした。ラストシーンは120%、「3」への伏線だな。今度はもっと分かりやすくしてね。★★☆☆☆



ムービービーム     _b0137183_22585875.jpgカンナさん大成功です!
169cmで95kgという巨体のカンナ。美声と音楽的才能を生かし、スター歌手のゴーストシンガーを務めている。想いを寄せる音楽プロデューサーを振り向かせるため、全身整形でスリムな体形と美貌を手に入れたのであるが…。鈴木由美子の同名コミックを韓国で映画化したラブコメディ。韓国では660万人を動員して2006年の興収No.1。韓国のアカデミー賞といわれる大鐘賞(テジョンサン)では12部門にノミネートされたらしい。美容整形大国・韓国だからこそ描けた片思い女性のビフォーアフター物語。ともすればネガティブになりがちな「整形」というテーマを自然にとらえていて、女性は楽しく観られるんじゃないかな。僕はピンとこなかった。せっかく片思いの相手と仲よくなっても罪悪感を覚え、やがて本当の自分を見失いそうになる。そんな難役のカンナを、4時間に及んだという特殊メイクを含め、魅力的な女性として演じたキム・アジュンの熱演には拍手。韓国映画はメロドラマより、こういったラブコメディが面白い。★★★☆☆



ムービービーム     _b0137183_230320.jpgめがね
荻上直子監督の前作『かもめ食堂』からキャスト・スタッフの多くを引き継いでる。基本的には場所をヘルシンキから与論に移しただけ、みたいな。ただ、前回は群ようこのオリジナル書き下ろしだったのが監督自らの脚本なのと、小林聡美ともたいまさこの関係性が微妙に違ってるのがミソかな。相変わらず引きのフィックス(固定カメラ)が好きですねえ。僕も好きですが。小林聡美・市川実日子・もたいまさこの3人がそろうと、やっぱ「すいか」でいいわ。「すいか」で教授の浅丘ルリ子が小林聡美になって、この島に来たと勝手に解釈すると面白い。光石研、加瀬亮もいい味を出してる。あ、薬師丸ひろ子には笑った。この映画を観て君も「たそがれ上手」をめざそう。大貫妙子の主題歌、ぴったりだけど、「よこはまたそがれ」でもいいんじゃ・・・やっぱだめ? ★★★★☆



ムービービーム     _b0137183_2315494.jpgベロニカは死ぬことにした
自主制作映画みたいな映像とセリフが退屈で寝てしまった。脚本の筒井ともみはテレビドラマ『あまく危険な香り』や映画『それから』『嗤う伊右衛門』を手がけた人で好きなんだけどなあ。初のプロデュース作品で余計なチカラが入っちゃったんだろうか。真木よう子の話題のヌードシーンではきっちり目が覚めた。『ゆれる』のオダギリジョーとのからみのほうがキた。イ・ワンが演じてる相手役もよく分からない。イ・ワンのばか。けっこう大物女優が出てるんだよね。風吹ジュンがよかった。もう1回ずっと起きてちゃんと観てみようっと。暫定で★☆☆☆☆



ムービービーム     _b0137183_1291423.jpgクライモリ デッド・エンド
生理的にダメ。1人目がやられるシーンは笑えたんだけど。スプラッターうんぬんより、「公害のせいでハニバリズム」っていう設定にすごい嫌悪感を感じる。自分がコンビナートの町で育って公害病や、それからハンセン病を身近に見てきたからかなあ。『悪魔のいけにえ』シリーズや『悪魔の毒毒モンスター』シリーズ(とくに「~東京へ行く」)みたいにコメディの要素がもっとあればねえ。ここまでマジにやられるとドン引き。ニーナ役のエリカ・リーセンが魅力たっぷりなのと、ヘンリー・ロリンズが見せる『地獄の黙示録』や『ランボー』のパロディが面白かったのでオマケで星ひとつ。ラストシーンは119%、「3」への伏線だな。★☆☆☆☆

by kzofigo | 2008-06-09 12:52 | ムービービーム