10/9 二人のＪ

今日は、二人の詩人のバースデイ。

8トラックのステレオ・カセットを聴いていた十代後半、
僕のヤワなハートに一撃を喰らわしてくれた、あの二人だよ。


レノンは、この歌を噛みしめよう。







本当のことをくれ

コチコチの近眼のケチの偽善者どもが
いうことなんか飽きあきだ　気色が悪い
おれが欲しいのは本当のことだけだ
本当のことをくれ

ノイローゼの気狂いの豚頭の政治家どもの本を
おれはずいぶんと読みすぎた
おれが欲しいのは本当のことだけだ
本当のことをくれ

たったポケット一杯の希望を餌に
腹黒い　狡猾なろ馬の恥毛野郎が
おれを赤ん坊扱いしてまるめこめるわけがない
麻薬（ドープ）を買う金や
縄（ロープ）を買う金で

おちょぼ口で恩着せがましく小児病の熱狂的愛国主義者のしていることを
見るとおれは死ぬほど気分が悪くなる
おれが欲しいのは本当のことだけだ
本当のことをくれ

精神分裂症の利己主義者の偏執狂のプリマドンナが見せるさまなど
おれはもうたっぷりと見飽きた
おれが欲しいのは本当のことだけだ
本当のことをくれ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（訳：三木 卓）






ブラウンは、迷作『ゲロッパ!!』を読み返しながら、
ある映画で交わされるキュートな会話を贈り、あの歌に耳を傾けよう。

「可愛い犬だね。名前は？」
「J.B.」
「ジェームズ・ボンド？」
「ノー」
「ジェイソン・ボーン？」
「ノー、ジャック・バウアー」