12/10 SCANDAL HELLO WORLD
HELLO WORLD SCANDAL
01.IMAGE/作詞・作曲:MAMI
02.Your song/作詞・作曲:SCANDAL
03.Love in action/作詞・作曲・編曲:MAMI
04.Departure/作詞・作曲:MANI
05.Graduatin/作詞・作曲:HARUNA
06.夜明けの流星群/作詞共作:TOMOMI
07.お願いナビゲーション/作詞:RINA 作曲・編曲:MAMI
08.Runners high/作詞:HARUNA
09.本を読む/作詞・作曲・編曲:MAMI
10.缶ビール/作詞・作曲:TOMOMI
11.Winter story/作詞: RINA 作曲:MAMI・RINA
12.おやすみ/作詞・作曲:RINA
13.Place of life/作詞:小室哲哉・SCANDAL 作曲:小室哲哉
ぶっちゃけ、公式ブログでの恒例「RINAによる全13曲セルフライナーノーツ」で納得し、ロッキング・オン・ジャパン初登場1月号124~131ページ「サクセスストーリーの『裏側』で4人は何を思っていたのか?」インタビューを熟読し、初回生産限定盤をガッツリ入手した知人の51分にわたる充実したDVD「Taking about “HELLO WORLD”」に見入れば、もう買ったも同然・・・。
それじゃあレビューにならんね。
今回のアルバムで注目すべきは、13曲中「06.」「08.」「13.」を除く10曲がメンバーの作詞作曲であること。そして、セルフプロデュースであること。プレイヤーとしてはもちろんサウンドクリエイターとして、4人の自覚と努力を伴った、しかし自然な伸暢を感じさせてくれる。この「自然な」がSCANDALらしさの極致。
『HELLO WORLD』。『HELLO OUR OWN WORLD』と受け取っている。デビュー時から歌詞世界がブレないHARUNAの「Graduation」、自分の日常を切り取った他の3人、MAMI「本を読む」、TOMOMI「缶ビール」、RINA「おやすみ」、この4曲はナニモノにも代え難い新しい宝物を得た気がする。
とくに、「おやすみ」でメインボーカルのRINAを他の3人が3声コーラスで彩る、「えんえんに たんたんと えいえんに らんらんと」のパートは、コード進行の気持ち良さと相まって、落涙モノ。
実はメンバーの頭数と楽器編成が同じというだけで「SCANDAL=ビートルズ」説を人知れず唱えていた。
バンドの精神的支柱であるジョンHARUNA。実質ギター担当でハモリが多いMAMIジョージ。Funnyなキャラを持ちバンドの代表曲ライターであるTOMOポール。ファッションで我が道を行きリードボーカル曲が少ないRINAリンゴ・・・ってね。
今回、『おやすみ』でRINAリンゴがメインボーカルを取ったことにより、SCANDALがビートルズと同一線上にある要件を満たした。デビューアルバム『BEST★SCANDAL』が『Please Please Me』であるとしたら、本作は『Rubber Soul』や『Revolver』に当たるんじゃないかな。
アルバムがロックンロール一直線から、4人それぞれの持ち味が際立ってきて、サウンドが挑戦的な広がりを見せ始める時期。
でも、バンド活動期間がビートルズとシンクロするのだけは嫌だ。実働9年あまりオリジナルアルバム12作ほど出しただけで解散なんて、想像しただけで死んでしまいそうだ。バンドとしてのキャリアだけは、どうかザ・ローリング・ストーンズを範としてほしい。
今後、いい意味での「ソロ活動」がさらに頻繁になり、自立した個がぶつかり合って、SCANDALの『Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band』、SCANDALの『The Beatles』(ホワイトアルバム)が生まれ出されるかもしれない。そう考えると、鳥肌が立つ。
小室哲哉プロデュースによるラスト「Place of life」の20秒あとに「ないないNight 2014」が収録されたSCANDAL版『Abbey Road』を夢想して、ひとり悦に入っている。
by kzofigo | 2014-12-10 00:45 | SCANDAL