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9/7 Someday

5日は、小学校・中学・高校と一緒で、リンパ腺のがんのために
41歳の若さで亡くなった親友Tの15回目の命日だった。

もう15年になるのかあ。

Tが亡くなった当時、まだ小学生だった息子さんが、結婚して、子どもがいるんだもんなあ。

いつものように、いつものコンビニで、T用のキリンラガーと僕用のノンアルコールビールを買って、
クルマなら10分もあれば着く墓地まで墓参りに行った。


 ▼山陽自動車道の高架下を抜ける。平坦に見えるけどかなりの登り坂
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Tが両親と眠る墓は、倉敷東北部の山の中腹に広がる、見晴らしのいい霊園にある。

だんだんと傾斜が急になる登り坂、クルマならなんてことはない道を、
クルマを手放して以来、初めて自転車で、どこまで行けるかトライしてみた。

結果はトライ以前の問題だった。

山のふもとの集落を抜け、キツい勾配の坂が始まった時点で、ギブアップ。
もう1速でも無理! すぐにくじけて自転車を押しながら歩いて行った。

これじゃあ登山じゃないか。


 ▼以前、一緒に墓参した親友Mが「こんな急な坂、初めてじゃ」と驚いていた
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霊園の入口は、さらに急勾配のヘアピンカーブ。軽四マニュアルのローでアクセルをベタ踏みだった。
ここを押していくのは、さすがに負担が大きすぎるので、自転車を入口に置いて徒歩で登る。

なんとか霊園の事務所前に着いたときは汗びっしょりだった。
休み休みだけど、とにかくたどり着けたんだから、やっぱり自転車生活で、体力がついてるのかな。


 ▼Tの墓の上には大きな空が広がり、岡山の市街地からお馴染みの金甲山まで見通せる
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沈む直前の陽光が岡山市街地を照らし、倉敷側は山の陰になっている。
藤原新也は「月の明かりで手相を見た。生命線がくっきり見えた」と書いた。

日が差す場所は現(うつつ)の大地、陰に入った一帯は黄泉の国。

月はどっちに出ている?


このところTの名前を盛り込んだ「五七五」の句を贈り続けていたが、思いつかなかったので、
メメント・モリ(死を想え)的な歌の一節を唱えながら手を合わせた。


Someday いつかは永遠(とわ)の彼方へ
微笑(わら)いながら旅立ちたい

(君にサヨナラを/桑田佳祐)


きっと人は やがて深い闇の中で
一人自由な 夢叶えて眠るのだろう

(Mama, say good-bye/尾崎豊) 


いつかは we're going to die
あくびひとつで escape to paradise

(革命前夜/阿部芙蓉美)





次は、いつものコンビニに自転車を置いて、歩いて来ることにしよう。

by kzofigo | 2014-09-07 23:07 | 家族の友