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4/29 『好きだ、』が好きだ、

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宮﨑あおい西島秀俊永作博美瑛太っていう2013年に立脚すると
魅惑的なキャストに引かれてレンタル。
静かだけど情感豊かで胸がキュンとするこんな佳作が
2006年に封切られていたのを知らなかった僕のバカ、バカ、カバ!

誰がカバやねん!

遅ればせながら(原哲男氏、1月11日、 肝がんのため堺市内の病院で逝去、78歳)・・・・・・合掌


『好きだ、』・・・石川寛、監督・脚本・撮影・編集 2003年撮影・2005年製作
第1回ニュー・モントリオール国際映画祭のコンペティション部門に出品され、監督賞を受賞


川辺でいつも同じ部分をギターで弾くヨースケ(瑛太)とその同級生で密かにヨースケに想いを寄せるユウ(宮﨑あおい)。2人の感情は、近づき、絡まり、すれ違い、また引かれ、ある悲しい出来事によって断ち切れてしまう。それから17年。34歳のヨースケとユウは東京で偶然に再会する・・・。

1組の男女の17年間に渡る初恋を2部構成で描いた恋愛映画。17歳篇はユウ、34歳篇はヨースケと主体となる視点が変わっている。


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17歳篇は、水門でギターをつま弾くヨースケとそのヨースケに付かず離れずのユウ、半年前に大切な人を事故で亡くしたユウの姉(小山田サユリ~いつも洗い物をしている)とユウ、姉の伝言を学校でヨースケに伝えるユウ・・・この場面がローテーションのように映し出される。

台詞が極端に少ない。でも抑揚のないシーンを連続でみせられても全然、退屈じゃない。それどころか、表情や仕草や情景を固定カメラの独自の構図で切り取り、その静的な表現によって感情を繊細に物語る「引きの映像」を、ずっと観ていたくなる。


    ▼野波麻帆(イメージ)
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34歳篇ではアップのシーンと台詞が幾分増えるけど、それでも控えめだ。最初、酔って道に倒れていた女・虎美がユウかと思ったが違った。この虎美役の野波麻帆がいい。物取りをしようとする挙動不審の若い男・加瀬亮もいい。そして何より、34歳のユウ(永作博美)とヨースケ(西島秀俊)が再会するシーンの演出が心憎い。

再会してから、ヨースケが知らなかった悲しい事実が2人の前に横たわり、ヨースケの身にもあるショッキングな出来事が降りかかる。そして、17年の歳月をくぐり抜けて来た言葉が、ユウの口からこぼれ落ちる。その言葉を受けてユースケが返すひと言が秀逸だ。


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タイトルの「、」には「好きだ」と言えたあとにそこから続く物語があり、「、」の先は観た人それぞれがストーリーを作っていくのだろう。17年分の感情を溜め込んだ言葉を、もし17歳で伝えられていたら、その後の2人はどうなっていただろうなんて考えちゃいけないね。★★★★★


『パーマネント・バケーション』の頃のジム・ジャームッシュを思わせる石川寛監督の映像美に長けた瑞々しい才能を、遊ばせていちゃダメじゃんと思ったら、宮﨑あおい・忽那汐里・安藤サクラ・吹石一恵主演の『ペタル ダンス』が4月20日から公開されていた。

岡山ではシネマ・クレールで6月1日から公開。


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by kzofigo | 2013-04-29 22:46 | ムービービーム