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8/1 プロレタリアート?

【DVDレビュー】


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日本で国民的アイドルホース・ハイセイコーが
社会現象と呼ばれるほどの人気を集めていた、1970年代前半。
米国三冠をはじめ数多くの大記録を打ち立てた米国を代表する競走馬がいた。

1969年、4人の子どもを持つ主婦のペニー・チェネリー(ダイアン・レイン)は、
両親から競走馬の生産牧場を相続する。
男性社会の競馬界で逆風にも負けず、強い信念を持ち牧場を経営するペニー。

1973年、調教師のルシアン(ジョン・マルコヴィッチ)とともに育てた
1頭の牡馬(ぼば)セクレタリアトが、栄誉あるダービーを制覇。
しかし、それは三冠達成に向けた快進撃の始まりに過ぎなかった・・・。


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セクレタリアトは、燃えるような赤毛の馬体から「ビッグ・レッド」の愛称で米国中に愛され、
人間以外で唯一「20世紀のトップアスリート100」に選ばれた名馬だ。

ケンタッキーダービー、プリークネスステークス、ベルモントステークスの
米国クラシックを25年ぶりに制し、史上9頭目の米国三冠馬に輝いた。
三冠最後のベルモントステークスでは2着に31馬身差、現在も破られていない世界記録で圧勝した。

この映画では、今でも「米史上最強の三冠馬」と言われているセクレタリアトが、どんな環境で生まれ、
ペニーとその家族たちはもちろん、調教師やその馬にかかわるすべての人々の愛情と期待をどれだけ受け、
優駿へと駆け上がっていったかが、美しい牧場風景とともに、つぶさに描かれている。


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とくにレースシーンは圧巻だ。
カメラワークを駆使し、競走馬が疾走する迫力をみごとにとらえている。
競馬ファンならずとも魅了される本格的な感動ドラマ。

ディズニー製作、主演ダイアン・レイン、ジョン・マルコヴィッチ共演、
渋いジェームズ・クロムウェルやスコット・グレンも出ているメジャーな映画なのに
ビデオスルー(劇場未公開)であるという点では、ミステリーかも。

『ランブルフィッシュ』の頃、「俺の女にしたい女優ナンバーワン」だったダイアン・レインが、
一時の不遇期を脱し、銀幕の第一線に帰って来てからというもの、
セカンドピークというべき輝きをますます放っているのがうれしくて仕方ない。

今年90歳になるペニー・チェネリー本人がカメオ出演している点にも注目。

おすすめ度★★★★☆

by kzofigo | 2012-08-01 18:48 | ムービービーム