ばらいろの世界

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原作は『闇金ウシジマくん』（←知らない）の真鍋昌平によるコミック『SMUGGLER』。同作を、武蔵野美術大学視覚伝達デザイン学科卒、僕も中途採用入社試験を受けて落ちた東北新社に入社しCMディレクターとして活躍後に退社、『茶の味』『PARTY7』『鮫肌男と桃尻女』で知られ、クエンティン・タランティーノ監督作品『キル・ビル Vol.1』のアニメパートを担当した、石井克人監督が実写映画化。

役者志望の夢に挫折し、つまらない日常をただ漫然と生きていた25歳のフリーター（妻夫木聡）が、死と隣りあわせの世界で生きるスマグラー(運び屋)の仕事を通じ、変貌していく様子を描いたバイオレンス・ムービー。脚本と一緒に全編の絵コンテを描いて臨んだ石井監督が、ハイスピードカメラやCGを駆使した迫力満点の映像と過剰な演出による、映画ならではの痛快なバイオレンスで楽しませてくれる。

ポーカーフェイスでヌンチャク・アクションをくり出す安藤政信の美貌、『探偵はBARにいる』で弟・政伸が見せた『ノーカントリー』のハビエル・バルデムを彷彿させる怪演に負けじと拷問フリークになり切った兄・高嶋政宏の狂気････そのほか、永瀬正敏、松雪泰子、満島ひかり、阿部力、我修院達也、テイ龍進、島田洋八、小日向文世など、出演者全員、キャラ立ちまくり。

個人的には、監督が用意した絵コンテを一切見なかったというヤクザ組長夫人役・満島ひかりのサディスティックな演技にもちろん萌えた。Superflyの『愛をくらえ』は、この映画の主題歌だったのか････それもいいのだが、その前に流れる、ザ・ビートモーターズの劇中歌『ばらいろの世界』がサイコーだ。





▼充実し過ぎている公式サイト
http://wwws.warnerbros.co.jp/smuggler/index.html


ダサい副題はいらないし、タランティーノに傾倒し過ぎだけど･･･
こんな邦画を待ってたぜ!!