【困ってるひと】 by 大野更紗
ユーモア全開の闘病記に爆笑しながら、
心が震える希少なノンフィクション。
ビルマの難民問題を研究する24歳・忌野清志郎ファンの女子大学院生が、突然、
「筋膜炎脂肪織炎症候群(きんまくえんしぼうしきえんしょうこうぐん)」という難病に襲われる。
免疫システムが正常に制御されず、全身に炎症が起こる。
何十種類もの薬を服用しつつ、熱や倦怠感、痛みに苦しむ毎日が続く。
頼りの友人たちは疲弊し徐々に去って行き、信頼していた医者ともぶつかる場面が増えていく。
検査地獄に、麻酔なしの手術。車椅子生活になり、障害者手帳を交付され、何度も死のうと思う。
それでも合理的な思考の持ち主である著者は、自身の病状を客観視し、
「難病患者の支援」と「難民支援」の共通点に考えをめぐらし、
日本の複雑怪奇な社会福祉制度に異議を唱える。
そして、恋をした彼とデートしたいという思いから自立生活を決意する。
病気に縁がなかった著者が、さまざまな全身の症状と闘いながら、どうにか自力で生きていくために、
社会制度や医者、さらに自分自身とバトルをくり広げ、何度も折れそうになりながら、
反骨精神と理性を手だてに、何とか前に進もうとする。
ユーモアたっぷりの文章で事態の深刻さをオブラートに包んではいるが、
「生きるとは何か」という普遍的なテーマとがっぷり四つに組んだ、真摯なノンフィクションだ。
とにかく手にしてほしい。これほどカジュアルで、胸を打つ本はめったにない。
大野更紗さんが快復に向かうことを切に願う。
「お役所グレート・ジャーニー」「大難病リーグ養成ギブス」といった
抜群の言語センスと文章力にこれほど恵まれた物書きもめったにいない。
◆ポプラ社 1470円
●イチロー11年連続200安打への道●
ア・リーグ西地区2連覇でシャンパンファイト上原&建山
今日のイチロー
対レンジャーズ戦
4打数1安打1打点1得点
157試合で/180安打(リーグ9位)
打率.274(36位)
40盗塁(3位)
80得点(21位タイ)
657打数(1位)
200安打まで残り5試合で20安打
心が震える希少なノンフィクション。
ビルマの難民問題を研究する24歳・忌野清志郎ファンの女子大学院生が、突然、
「筋膜炎脂肪織炎症候群(きんまくえんしぼうしきえんしょうこうぐん)」という難病に襲われる。
免疫システムが正常に制御されず、全身に炎症が起こる。
何十種類もの薬を服用しつつ、熱や倦怠感、痛みに苦しむ毎日が続く。
頼りの友人たちは疲弊し徐々に去って行き、信頼していた医者ともぶつかる場面が増えていく。
検査地獄に、麻酔なしの手術。車椅子生活になり、障害者手帳を交付され、何度も死のうと思う。
それでも合理的な思考の持ち主である著者は、自身の病状を客観視し、
「難病患者の支援」と「難民支援」の共通点に考えをめぐらし、
日本の複雑怪奇な社会福祉制度に異議を唱える。
そして、恋をした彼とデートしたいという思いから自立生活を決意する。
病気に縁がなかった著者が、さまざまな全身の症状と闘いながら、どうにか自力で生きていくために、
社会制度や医者、さらに自分自身とバトルをくり広げ、何度も折れそうになりながら、
反骨精神と理性を手だてに、何とか前に進もうとする。
ユーモアたっぷりの文章で事態の深刻さをオブラートに包んではいるが、
「生きるとは何か」という普遍的なテーマとがっぷり四つに組んだ、真摯なノンフィクションだ。
とにかく手にしてほしい。これほどカジュアルで、胸を打つ本はめったにない。
大野更紗さんが快復に向かうことを切に願う。
「お役所グレート・ジャーニー」「大難病リーグ養成ギブス」といった
抜群の言語センスと文章力にこれほど恵まれた物書きもめったにいない。
◆ポプラ社 1470円
●イチロー11年連続200安打への道●
今日のイチロー
対レンジャーズ戦
4打数1安打1打点1得点
157試合で/180安打(リーグ9位)
打率.274(36位)
40盗塁(3位)
80得点(21位タイ)
657打数(1位)
200安打まで残り5試合で20安打
by kzofigo | 2011-09-24 17:21 | ミュージック・ブック