真夜中の食肉列車
(ホラー映画ファンは)
このDVDを観よ!
ミッドナイト・ミート・トレイン
(2008年作/米国映画/北村龍平監督/日本未公開)

TSUTAYAのDVDのうち新作で入荷する時点で「7泊8日」扱いのタイトルがある。これもその1本で、ハズレが多いんだけど、この作品は拾いもんの大当たりだった。クライヴ・バーカーの原作をもとにした本作で、『ゴジラ FINAL WARS』『あずみ』『VERSUS ヴァーサス』の北村龍平監督が、ハリウッドデビュー。
伝説のホラー映画『ヘル・レイザー』を生み出したクライヴ自身が、製作にも参加。「原作が好きな人も、この映画に落胆することは決してないだろう」と語るほど、原作の世界観をみごとに昇華させている(そうだ)。だって原作を読んでないんだもーん。

真夜中の地下鉄で、乗客を肉屋が肉たたきハンマーを振り回して殴り殺すスラッシャー(殺人鬼もの)映画。体の部位や肉片が飛び散るさまを素早いカメラワークで撮るなど、映像の美しさが際立つ、非常に格好のいいホラームービーだ。
スタイルにこだわり過ぎるとホラーは破綻をきたし、恐怖がトーンダウンしがちだけど、この映画は例外的。ムダをそぎ落としているうえに、地下鉄車両内のシンメトリーな構図のうまい使い方をはじめ、アートさえ感じさせる。北村龍平は日本人監督がホラーを撮ったときのジメッとした感触がなく、乾いている。ヨーロッパ系の監督が撮った塩梅だ。
マホガニーという男は、昼は堵殺場で働き、夜は最終電車が来るまで駅のホームでじっと待つ。終電が来ると乗り込み、残っていた客を皆殺し。このやり方が相当にグロい。肉たたきハンマーでガツン! 目玉が飛び出る、首が飛ぶ。深夜の地下鉄車両に死体がまるで堵殺場のようにぶら下がっている。新・最恐猟奇殺人鬼、マホガニーの誕生だ。

この映画が優れているのは、テンポがよく、映像がキレイで見せ方が斬新、地下鉄のメタルな質感もクールで、スタイリッシュなこと。
もうひとつ。なぜマガホニーが電車のなかで大量殺人を犯しても、誰も気づかないのか。どうやって現場を片づけるのか。決着をつけるために完全装備で臨んだレオンと、マホガニーとの、見せ場であるガチンコファイト。その死闘を終えて、電車が終着駅に着くと…世にも恐ろしい光景とともに、その謎が最後に解ける。好き嫌いがあるだろうけど、皮肉なラストも含め、そのオチが僕は好きだ。
有名なアーティスト、スーザン・ホフ役で、なんとブルック・シールズが出演している。でも出てるだけ。
★★★★★
このDVDを観よ!
ミッドナイト・ミート・トレイン
(2008年作/米国映画/北村龍平監督/日本未公開)

乗ったら最後。絶対に降りられない。生きたままでは…
ニューヨークの街を撮り続けている、うだつの上がらないアート・フォトグラファーのレオン(『特攻野郎Aチーム』のブラッドリー・クーパー)。ある日、夜中の地下鉄内でチンピラに絡まれている女性を助ける。しかし翌日の新聞で助けたはずの女性が行方不明になっていることを知る。地下鉄で別れ際に撮った彼女の写真を見直すと、怪しい男が写っている。
警察に訴えても相手にされないレオンは、街で偶然その男を見かけると、恋人マヤ(『アイアンマン』のレスリー・ビブ)の制止も聞かず彼の追跡にのめり込む。そして、その路線の乗客が以前にも何人か行方不明になっていて、食肉処理工場で働くマホガニー(ヴィニー・ジョーンズ)という作業員が関わっていることを突き止める…。
TSUTAYAのDVDのうち新作で入荷する時点で「7泊8日」扱いのタイトルがある。これもその1本で、ハズレが多いんだけど、この作品は拾いもんの大当たりだった。クライヴ・バーカーの原作をもとにした本作で、『ゴジラ FINAL WARS』『あずみ』『VERSUS ヴァーサス』の北村龍平監督が、ハリウッドデビュー。
伝説のホラー映画『ヘル・レイザー』を生み出したクライヴ自身が、製作にも参加。「原作が好きな人も、この映画に落胆することは決してないだろう」と語るほど、原作の世界観をみごとに昇華させている(そうだ)。だって原作を読んでないんだもーん。

真夜中の地下鉄で、乗客を肉屋が肉たたきハンマーを振り回して殴り殺すスラッシャー(殺人鬼もの)映画。体の部位や肉片が飛び散るさまを素早いカメラワークで撮るなど、映像の美しさが際立つ、非常に格好のいいホラームービーだ。
スタイルにこだわり過ぎるとホラーは破綻をきたし、恐怖がトーンダウンしがちだけど、この映画は例外的。ムダをそぎ落としているうえに、地下鉄車両内のシンメトリーな構図のうまい使い方をはじめ、アートさえ感じさせる。北村龍平は日本人監督がホラーを撮ったときのジメッとした感触がなく、乾いている。ヨーロッパ系の監督が撮った塩梅だ。
マホガニーという男は、昼は堵殺場で働き、夜は最終電車が来るまで駅のホームでじっと待つ。終電が来ると乗り込み、残っていた客を皆殺し。このやり方が相当にグロい。肉たたきハンマーでガツン! 目玉が飛び出る、首が飛ぶ。深夜の地下鉄車両に死体がまるで堵殺場のようにぶら下がっている。新・最恐猟奇殺人鬼、マホガニーの誕生だ。

この映画が優れているのは、テンポがよく、映像がキレイで見せ方が斬新、地下鉄のメタルな質感もクールで、スタイリッシュなこと。
もうひとつ。なぜマガホニーが電車のなかで大量殺人を犯しても、誰も気づかないのか。どうやって現場を片づけるのか。決着をつけるために完全装備で臨んだレオンと、マホガニーとの、見せ場であるガチンコファイト。その死闘を終えて、電車が終着駅に着くと…世にも恐ろしい光景とともに、その謎が最後に解ける。好き嫌いがあるだろうけど、皮肉なラストも含め、そのオチが僕は好きだ。
有名なアーティスト、スーザン・ホフ役で、なんとブルック・シールズが出演している。でも出てるだけ。
★★★★★
by kzofigo | 2011-05-12 20:32 | ムービービーム
























