女たちは二度遊ぶ
女たちは二度遊ぶ
2010年7月公開/行定勲監督

最終話を除き、恋愛小説を連載している小説家(ユースケ・サンタマリア)が喫茶店に居合わせた客の恋愛話を盗み聞きし、それが映像となるスタイル。
「どしゃぶりの女」相武紗季/柏原崇
飲み会で知り合った女(相武紗季)を一晩、自宅に泊めた男(柏原崇)は、彼女に「雨が上がるまでいれば?」と告げる。彼女を追い出すための口実だったが、その後、雨は3日間降り続いた。しかも彼女は炊事、掃除はおろか灰皿の吸殻さえ捨てない、何もしない女だった。男はそんな女を次第に愛おしく感じ始める…。
この相武紗季はネコだ。ベッドからゴロニャンとほほ笑む姿がかわいい。かわい過ぎる。男が追い出そうとするのが信じられないぜ。柏原崇は『Love Letter』がピークだったのか。いい役者なんでいい役をつかんでほしい。この話が一番面白かった。
「自己破産の女」水川あさみ/高良健吾
友人と2人で居酒屋に入った男(高良健吾)は、泥酔状態の女(水川あさみ)と出会う。ホテルに入った2人は、翌日から一緒に暮らし始める。求職中で時間を持て余していた男は、何をするにも彼女と一緒。生活費の当ては、以前、知り合いに頼まれて作った消費者金融のカード。1万、2万と気軽な気持ちで現金を引き出していくが…。
『蛇にピアス』のパンク少年アマがこの高良(たから)健吾と同一人物とは思えない。23歳にしてカメレオン俳優の器量あり。水川あさみはもっとこういう正体不明ぽい甘ったれた女をたくさん演じて役柄をボンヤリさせておいたほうがいいと思う。
「夢の女」小雪/小柳友
駅で目を見張るような美女(小雪)に遭遇した男(小柳友)。思わずその後を追うが、着いた場所は古い木造アパート。見てはいけないものを見たような思いに後悔する。数日後、彼女に再会した男は声を掛け、バイト先のバーに招待するが、女はいつになっても現れない。待ちわびた男は、次第に現実と夢の狭間に迷い込んでいく…。
小雪は『僕カノ』で徹朗に思いを寄せる「ゆら」が切なくて忘れられない。あと『ALWAYS 三丁目の夕日』の「ヒロミ」役。小雪の適役は「独り身の昭和の女」なのだ。松雪泰子のほうがよかったのでは?
「平日公休の女」優香/塚本高史
友人宅で知り合った女(優香)と付き合い始めた男(塚本高史)。デパートの化粧品売り場で働く彼女の休みは木曜。水曜の夜は男の家に泊まるようになる。女は2人の食事代も気前よく払ってくれたが、昔の恋人からよりを戻そうと言われた男は、彼女に別れを告げる。「別れてよかったと思えるぐらい、ひどいことしてよ」と言われた男は…。
ひとりの監督が撮ったオムニバスなんで映画のトーンが同じだから飽きて眠くなってきた。MCで素の顔をさらし過ぎた優香に女優を、しかもこんな健気な女をやらせるのが間違っている。「ひどいこと」は予想どおり。ダメじゃん、観てるやつを裏切らなきゃ。
「つまらない女」長谷川京子/ユースケ・サンタマリア
喫茶店で、偶然耳にした客の恋愛話を書いてきた小説家(ユースケ・サンタマリア)。ネタ切れの彼に、編集者は「自分のことを」と提案する。だが、彼の恋人(長谷川京子)はつまらない女。交際6年で同棲して夫婦同然。平凡な日常に、物語になるようなことは何もない。切羽詰った男が別れを切り出すと、彼女は家を出て行くが…。
長谷川京子を女優とみなしてないのでつまらくて寝てしまった。
やっぱり携帯ドラマは携帯ドラマの域を出ず、劇場公開するにはストーリーも演技もこじんまりとまとまり過ぎっていう印象。唯一、相武紗季だけが光ってる。もうひとつの女優競演作『Flowers』と比べたら…どっちもどっちっていう感じ。まとめよう、まとめようとする演出が物足りんなあ。男と女なら、もっとえぐるような「破綻」の演出を観てみたい。
主題歌『The Meaning Of Us』でダンスチューンでは味わえない安室奈美恵のヴォーカルの魅力に触れることができたのが収穫。
おすすめ度★★★☆☆
2010年7月公開/行定勲監督

原作は、2002年『パレード』で第15回山本周五郎賞、同年『パーク・ライフ』で第127回芥川賞、2007年『悪人』で第34回大佛(おさらぎ)次郎賞と第61回毎日出版文化賞、2010年『横道世之介』で第23回柴田錬三郎賞を受賞しているクロスオーバー作家、吉田修一。脚本は『世界の中心で、愛をさけぶ』『今度は愛妻家』の伊藤ちひろ。『パレード』に続いて行定勲が吉田修一の小説を映像化。男にとって忘れられない存在となった5人の女性の恋を描くオムニバス・ムービー。携帯ドラマ「BeeTV」用に製作された作品を劇場公開したもの。
最終話を除き、恋愛小説を連載している小説家(ユースケ・サンタマリア)が喫茶店に居合わせた客の恋愛話を盗み聞きし、それが映像となるスタイル。
「どしゃぶりの女」相武紗季/柏原崇
飲み会で知り合った女(相武紗季)を一晩、自宅に泊めた男(柏原崇)は、彼女に「雨が上がるまでいれば?」と告げる。彼女を追い出すための口実だったが、その後、雨は3日間降り続いた。しかも彼女は炊事、掃除はおろか灰皿の吸殻さえ捨てない、何もしない女だった。男はそんな女を次第に愛おしく感じ始める…。
この相武紗季はネコだ。ベッドからゴロニャンとほほ笑む姿がかわいい。かわい過ぎる。男が追い出そうとするのが信じられないぜ。柏原崇は『Love Letter』がピークだったのか。いい役者なんでいい役をつかんでほしい。この話が一番面白かった。
「自己破産の女」水川あさみ/高良健吾
友人と2人で居酒屋に入った男(高良健吾)は、泥酔状態の女(水川あさみ)と出会う。ホテルに入った2人は、翌日から一緒に暮らし始める。求職中で時間を持て余していた男は、何をするにも彼女と一緒。生活費の当ては、以前、知り合いに頼まれて作った消費者金融のカード。1万、2万と気軽な気持ちで現金を引き出していくが…。
『蛇にピアス』のパンク少年アマがこの高良(たから)健吾と同一人物とは思えない。23歳にしてカメレオン俳優の器量あり。水川あさみはもっとこういう正体不明ぽい甘ったれた女をたくさん演じて役柄をボンヤリさせておいたほうがいいと思う。
「夢の女」小雪/小柳友
駅で目を見張るような美女(小雪)に遭遇した男(小柳友)。思わずその後を追うが、着いた場所は古い木造アパート。見てはいけないものを見たような思いに後悔する。数日後、彼女に再会した男は声を掛け、バイト先のバーに招待するが、女はいつになっても現れない。待ちわびた男は、次第に現実と夢の狭間に迷い込んでいく…。
小雪は『僕カノ』で徹朗に思いを寄せる「ゆら」が切なくて忘れられない。あと『ALWAYS 三丁目の夕日』の「ヒロミ」役。小雪の適役は「独り身の昭和の女」なのだ。松雪泰子のほうがよかったのでは?
「平日公休の女」優香/塚本高史
友人宅で知り合った女(優香)と付き合い始めた男(塚本高史)。デパートの化粧品売り場で働く彼女の休みは木曜。水曜の夜は男の家に泊まるようになる。女は2人の食事代も気前よく払ってくれたが、昔の恋人からよりを戻そうと言われた男は、彼女に別れを告げる。「別れてよかったと思えるぐらい、ひどいことしてよ」と言われた男は…。
ひとりの監督が撮ったオムニバスなんで映画のトーンが同じだから飽きて眠くなってきた。MCで素の顔をさらし過ぎた優香に女優を、しかもこんな健気な女をやらせるのが間違っている。「ひどいこと」は予想どおり。ダメじゃん、観てるやつを裏切らなきゃ。
「つまらない女」長谷川京子/ユースケ・サンタマリア
喫茶店で、偶然耳にした客の恋愛話を書いてきた小説家(ユースケ・サンタマリア)。ネタ切れの彼に、編集者は「自分のことを」と提案する。だが、彼の恋人(長谷川京子)はつまらない女。交際6年で同棲して夫婦同然。平凡な日常に、物語になるようなことは何もない。切羽詰った男が別れを切り出すと、彼女は家を出て行くが…。
長谷川京子を女優とみなしてないのでつまらくて寝てしまった。
やっぱり携帯ドラマは携帯ドラマの域を出ず、劇場公開するにはストーリーも演技もこじんまりとまとまり過ぎっていう印象。唯一、相武紗季だけが光ってる。もうひとつの女優競演作『Flowers』と比べたら…どっちもどっちっていう感じ。まとめよう、まとめようとする演出が物足りんなあ。男と女なら、もっとえぐるような「破綻」の演出を観てみたい。
主題歌『The Meaning Of Us』でダンスチューンでは味わえない安室奈美恵のヴォーカルの魅力に触れることができたのが収穫。
おすすめ度★★★☆☆
by kzofigo | 2011-05-15 19:51 | ムービービーム























