発表!2010ベスト&ワースト10
去年観た映画の数を確定申告用に取ってあったTSUTAYAのレシートで数えたら94本。
劇場で観たのはたった1本(『第9地区』)。
DVD94+劇場1=95っていう極めて少ない作品数ではあるけれども、
2010年の映画ベストテン&ワーストテンを選んでみた。
だって、楽しいんだもーん。
【ベストテン】
01.愛のむきだし(製作国・日本/2009年公開/園子温監督)
まさに映画でしか成し得ない映像に愛撫され快楽のなかで映画死せよの新型カルトムーヴィー・
ウイルスに感染しその魔力と魅力を大いに堪能。アニメと日常的で薄味な作品ばかりが大量生産
される生ぬるい日本映画界にどでかい風穴をぶち開ける非日常的な痛快作。
02.インスタント沼(日本/2009年/三木聡)
この麻生久美子を観て、とにかく【断捨離】を行なって、人生をキレイサッパリしたいと思った。
三木聡監督が、「えーい、もう行ったれ!」と、一歩踏み出すために背中をどついてくれる映画。
03.息もできない(韓国/2010年/ヤン・イクチュン)
ヤン・イクチュン監督自らが演じるサンフンの刃のような存在感と、映像からほとばしる、
従来の常識をぶち破ろうとする異常なまでのパワーに圧倒された。
04.第9地区(アメリカ・南アフリカ・ニュージーランド/2010年/ニール・ブロムカンプ)
『エイリアン』『プレデター』『エイリアン・ネイション』『28日後...』『トランスフォーマー』をシャッフルし、
『マッド・マックス』で味付けを施し、それらの映画をいい意味で全部コケにしたような笑えて、驚いて、
感情移入できて、手に汗握るSF映画の新機軸。
05.パイレーツ・ロック(英国・ドイツ/2009年/リチャード・カーティス)
ロックンロールとこの映画があればクソ政府なんかいらない!
全世界の海賊放送局にピースマークを送るぜ!
06.渇き(韓国/2010年/パク・チャヌク)
エロチックで暴力的な描写の根底に流れる、この上なく純粋で美しい愛の形を突きつけた、究極の
ラブストーリー。バンパイアの神父との出会いで、本来の欲望を解放し、恥も外聞も捨て去り、生き
生きと人生を享受していく女を演じ切ったキム・オクビンは、アジアの新ヒロイン、スター誕生だ!
07.あの日、欲望の大地で(アメリカ/2009年/ギジェルモ・アリアガ)
『21グラム』の脚本家ギジェルモ・アリアガ監督の練りに練ったストーリー展開と、2大オスカー女優
シャーリーズ・セロンとキム・ベイシンガーの熱演とくれば、よくないわけがない。ミステリアスに紡ぎ
上げられた、奥深いヒューマンドラマ。
08.チェイサー(韓国/2009年/ナ・ホンジン)
10か月に21人を殺害した連続殺人犯、ユ・ヨンチョル事件をもとにした、ホラー映画のように
不気味で、アクション映画のように面白い、クライム・サスペンス。主人公は、心に底なしの闇を
持つ犯人に翻弄されまくり、その怒りと焦燥感がヒリヒリするほどリアルに伝わってくる。
09.母なる証明(韓国/2009年/ポン・ジュノ)
「韓国のスピルバーグ」と呼ばれる、『殺人の追憶』『グエムル~漢江の怪物~』のポン・ジュノ監督、
その洗練されたサスペンスの演出が冴えわたる。観客の心理を読んだうえでの映像の魔力は、
「韓国のデ・パルマ」だ。
10.時をかける少女(日本/2010年/谷口正晃)
自分が中3で思春期真っただ中だった1974年という時代をみごとに再現してくれた美術に拍手。
運命の別れのシーンに二番目に「泣けた」映画。天真爛漫な仲里依紗の魅力が炸裂。久々に
胸にキュンとくる青春映画。
10.パーマネント野ばら(日本/2010年/吉田大八)
主人公の切なすぎる秘密に一番「泣けた」映画。菅野美穂・池脇千鶴・小池栄子はじめ女優陣が
素晴らしいが、『お引越し』『学校の怪談』『サマーウォーズ』の脚本家・奥寺佐渡子による脚色の
勝利。ラストシーンならナンバーワンかも。
【ワーストテン】
01.アルマゲドン・パニック(スペイン/2010年/F・ハビエル・グチエレス)
パッケージ写真と裏のあらすじを目にすると、地球を護るSF活劇を当然期待する。しかし、内容は
田舎での哲学的ともいえる地味な逃避劇が続くだけ。看板に偽りあり、というより詐欺! 金返せ!
02.食堂かたつむり(日本/2010年/富永まい)
一体、何をやってるんだか、さっぱりわからない映画。役者たちも、それをわかって演技してると
したら、アカデミー賞ものだ。最後の料理にはゲロゲロ。満島ひかり、出演作を選びなさい!
03.ホーンテッド・フライト(アメリカ/2009年製作・劇場未公開/ダスティン・リカート)
「機内の怪奇現象をウリとする小さな航空会社」がウリのB級映画になり損ねたオカルトホラー。
すべての設定が滑りに滑って、ツッコミを入れるのもかったるい。映画化されたのが理解不能。
04.ヴィヨンの妻~桜桃とタンポポ~(日本/2009年/根岸吉太郎)
松たか子は、なぜ子どもを連れて家を出て小料理屋を始めないのかと、男尊女卑に猛烈に腹が
立ち、30分でストップ。松たか子や浅野忠信や根岸監督のせいじゃない。悪いのは太宰治だ。
05.ディセント2(英国/2009年/ジョン・ハリス)
1作目がよすぎたためにパート2が見劣りするパターンじゃなく、パート2そのものがお粗末すぎ。
前作の踏襲にすら失敗した内容は無残極まりなく、目新しいのは「やつら」の排泄シーンだけ。
06.シーサイドモーテル(日本/2010年/守屋健太郎)
タランティーノ率いるオムニバス『4 ROOMS』のパクリがミエミエ。豪華絢爛な出演陣が展開の
乏しいシチュエーション・ドラマにズブズブと沈み込む。麻生久美子、出演作を選びなさい!
07.SOIL ソイル(日本/2010年/山口雄大・清水崇)
カネコアツシの漫画の実写化。WOWOW放送ドラマをまとめたもの。奇をてらいすぎたキャラと
演出に勘違いした刑事役・田山涼成の演技が痛い。痛すぎる。星野真里、出演作を選びなさい!
08.カケラ(日本/2010年/安藤モモ子)
原作は桜沢エリカの『ラブ・ヴァイブス』。女性監督にありがちな「ひとりよがり感」を激しく発散させた
処女作。監督の意識が中村映里子に集中してるのがありあり。満島ひかり、出演作を選びなさい!
09.プレデターズ(アメリカ/2010年/ニムロッド・アーントル)
生きるか死ぬかのサバイバル戦の割りにテンポがゆるい。スーパー・プレデターの戦い方が、
「凶暴なハンター」として物足りない。主演エイドリアン・ブロディの「泣き顔」も大きな減点要素。
10.ノウイング(アメリカ/2009年/アレックス・プロヤス)
「超大作ディザスター・ムービー」の触れ込みが聞いてあきれる。期待が高まる前半に比べ、後半の
展開がグダグダで、何がしたいのかよくわからない映画。ニコラス・ケイジ、B級とSFは自粛しなさい!
劇場で観たのはたった1本(『第9地区』)。
DVD94+劇場1=95っていう極めて少ない作品数ではあるけれども、
2010年の映画ベストテン&ワーストテンを選んでみた。
だって、楽しいんだもーん。
【ベストテン】
01.愛のむきだし(製作国・日本/2009年公開/園子温監督)
まさに映画でしか成し得ない映像に愛撫され快楽のなかで映画死せよの新型カルトムーヴィー・
ウイルスに感染しその魔力と魅力を大いに堪能。アニメと日常的で薄味な作品ばかりが大量生産
される生ぬるい日本映画界にどでかい風穴をぶち開ける非日常的な痛快作。
02.インスタント沼(日本/2009年/三木聡)
この麻生久美子を観て、とにかく【断捨離】を行なって、人生をキレイサッパリしたいと思った。
三木聡監督が、「えーい、もう行ったれ!」と、一歩踏み出すために背中をどついてくれる映画。
03.息もできない(韓国/2010年/ヤン・イクチュン)
ヤン・イクチュン監督自らが演じるサンフンの刃のような存在感と、映像からほとばしる、
従来の常識をぶち破ろうとする異常なまでのパワーに圧倒された。
04.第9地区(アメリカ・南アフリカ・ニュージーランド/2010年/ニール・ブロムカンプ)
『エイリアン』『プレデター』『エイリアン・ネイション』『28日後...』『トランスフォーマー』をシャッフルし、
『マッド・マックス』で味付けを施し、それらの映画をいい意味で全部コケにしたような笑えて、驚いて、
感情移入できて、手に汗握るSF映画の新機軸。
05.パイレーツ・ロック(英国・ドイツ/2009年/リチャード・カーティス)
ロックンロールとこの映画があればクソ政府なんかいらない!
全世界の海賊放送局にピースマークを送るぜ!
06.渇き(韓国/2010年/パク・チャヌク)
エロチックで暴力的な描写の根底に流れる、この上なく純粋で美しい愛の形を突きつけた、究極の
ラブストーリー。バンパイアの神父との出会いで、本来の欲望を解放し、恥も外聞も捨て去り、生き
生きと人生を享受していく女を演じ切ったキム・オクビンは、アジアの新ヒロイン、スター誕生だ!
07.あの日、欲望の大地で(アメリカ/2009年/ギジェルモ・アリアガ)
『21グラム』の脚本家ギジェルモ・アリアガ監督の練りに練ったストーリー展開と、2大オスカー女優
シャーリーズ・セロンとキム・ベイシンガーの熱演とくれば、よくないわけがない。ミステリアスに紡ぎ
上げられた、奥深いヒューマンドラマ。
08.チェイサー(韓国/2009年/ナ・ホンジン)
10か月に21人を殺害した連続殺人犯、ユ・ヨンチョル事件をもとにした、ホラー映画のように
不気味で、アクション映画のように面白い、クライム・サスペンス。主人公は、心に底なしの闇を
持つ犯人に翻弄されまくり、その怒りと焦燥感がヒリヒリするほどリアルに伝わってくる。
09.母なる証明(韓国/2009年/ポン・ジュノ)
「韓国のスピルバーグ」と呼ばれる、『殺人の追憶』『グエムル~漢江の怪物~』のポン・ジュノ監督、
その洗練されたサスペンスの演出が冴えわたる。観客の心理を読んだうえでの映像の魔力は、
「韓国のデ・パルマ」だ。
10.時をかける少女(日本/2010年/谷口正晃)
自分が中3で思春期真っただ中だった1974年という時代をみごとに再現してくれた美術に拍手。
運命の別れのシーンに二番目に「泣けた」映画。天真爛漫な仲里依紗の魅力が炸裂。久々に
胸にキュンとくる青春映画。
10.パーマネント野ばら(日本/2010年/吉田大八)
主人公の切なすぎる秘密に一番「泣けた」映画。菅野美穂・池脇千鶴・小池栄子はじめ女優陣が
素晴らしいが、『お引越し』『学校の怪談』『サマーウォーズ』の脚本家・奥寺佐渡子による脚色の
勝利。ラストシーンならナンバーワンかも。
【ワーストテン】
01.アルマゲドン・パニック(スペイン/2010年/F・ハビエル・グチエレス)
パッケージ写真と裏のあらすじを目にすると、地球を護るSF活劇を当然期待する。しかし、内容は
田舎での哲学的ともいえる地味な逃避劇が続くだけ。看板に偽りあり、というより詐欺! 金返せ!
02.食堂かたつむり(日本/2010年/富永まい)
一体、何をやってるんだか、さっぱりわからない映画。役者たちも、それをわかって演技してると
したら、アカデミー賞ものだ。最後の料理にはゲロゲロ。満島ひかり、出演作を選びなさい!
03.ホーンテッド・フライト(アメリカ/2009年製作・劇場未公開/ダスティン・リカート)
「機内の怪奇現象をウリとする小さな航空会社」がウリのB級映画になり損ねたオカルトホラー。
すべての設定が滑りに滑って、ツッコミを入れるのもかったるい。映画化されたのが理解不能。
04.ヴィヨンの妻~桜桃とタンポポ~(日本/2009年/根岸吉太郎)
松たか子は、なぜ子どもを連れて家を出て小料理屋を始めないのかと、男尊女卑に猛烈に腹が
立ち、30分でストップ。松たか子や浅野忠信や根岸監督のせいじゃない。悪いのは太宰治だ。
05.ディセント2(英国/2009年/ジョン・ハリス)
1作目がよすぎたためにパート2が見劣りするパターンじゃなく、パート2そのものがお粗末すぎ。
前作の踏襲にすら失敗した内容は無残極まりなく、目新しいのは「やつら」の排泄シーンだけ。
06.シーサイドモーテル(日本/2010年/守屋健太郎)
タランティーノ率いるオムニバス『4 ROOMS』のパクリがミエミエ。豪華絢爛な出演陣が展開の
乏しいシチュエーション・ドラマにズブズブと沈み込む。麻生久美子、出演作を選びなさい!
07.SOIL ソイル(日本/2010年/山口雄大・清水崇)
カネコアツシの漫画の実写化。WOWOW放送ドラマをまとめたもの。奇をてらいすぎたキャラと
演出に勘違いした刑事役・田山涼成の演技が痛い。痛すぎる。星野真里、出演作を選びなさい!
08.カケラ(日本/2010年/安藤モモ子)
原作は桜沢エリカの『ラブ・ヴァイブス』。女性監督にありがちな「ひとりよがり感」を激しく発散させた
処女作。監督の意識が中村映里子に集中してるのがありあり。満島ひかり、出演作を選びなさい!
09.プレデターズ(アメリカ/2010年/ニムロッド・アーントル)
生きるか死ぬかのサバイバル戦の割りにテンポがゆるい。スーパー・プレデターの戦い方が、
「凶暴なハンター」として物足りない。主演エイドリアン・ブロディの「泣き顔」も大きな減点要素。
10.ノウイング(アメリカ/2009年/アレックス・プロヤス)
「超大作ディザスター・ムービー」の触れ込みが聞いてあきれる。期待が高まる前半に比べ、後半の
展開がグダグダで、何がしたいのかよくわからない映画。ニコラス・ケイジ、B級とSFは自粛しなさい!
by kzofigo | 2011-02-26 13:48 | ムービービーム