告白すると、失敗作
映画『告白』をDVDで観た。

話題になった原作を読んでいない。だから映画オンリーでの感想。
観終わって、「だからどうしたの?」と思った。心に響くものが何もなかった。
少年Aの母性への渇望、少年Bの母親の溺愛、少女の全能願望、少年たちの殺人の動機、
そして主人公の復讐劇…そのどれもが類型的で、まったく感情を揺さぶられなかった。
登場人物たちの告白という形で“物語がすすむ”。
モノローグが物語の説明になってしまっている。そこが致命的な失敗だ。
なのに、中島哲也監督の持ち味で、ビジュアル的、音響的にハイレベルな映画に
観えてしまうのが罪作りだ。映画の核心である復讐劇の描き方の浅さを映像効果が覆い隠している。
松たか子、木村佳乃と同じクオリティの演技を少年少女たちにも求めているようだが、
稚拙な演技で殺人の動機を語る告白は軽々しく、声変わりし切っていない少年の叫びは
耳障りなだけだった。
▼北原美月役・橋本愛の美少女ぶりには萌えた
中島監督には勇気をもって「告白」なしの演技の推進力で物語を進める力技に持ち込んでほしかった。
映像ではなく、俳優の演技によって、未成年者の殺人とその背景に潜む普遍的な心の壊れ方を、
もっと衝撃的に描いてほしかった。
犯人がわかっているという点とアートディレクションの質の高さで
デヴィッド・フィンチャー監督の『セブン』が想起されたが、映画に引きずり込まれ、心に引っかかり、
1か月ほど頭の中に棲み続けた『セブン』に比べ、『告白』は何も残らなかった。
また、同じ「告白」という手法でいえば、『ゆれる』の西川美和監督自らが、映画では描かれない側面を
モノローグで書き起こした小説版『ゆれる』。あの、人間の暗部を見透かした視点と洞察力の、
息を呑む鮮烈さを、中島監督なら超えてほしかった。
「キネマ旬報」はベストテンの第2位、「映画芸術」はワーストテンの第1位に選んでいるが、
もちろん「映画芸術」を支持する。
俳優として唯一モンスターだった松たか子、そして木村佳乃の力演に対して★ひとつ。
おすすめ度★☆☆☆☆

話題になった原作を読んでいない。だから映画オンリーでの感想。
観終わって、「だからどうしたの?」と思った。心に響くものが何もなかった。
少年Aの母性への渇望、少年Bの母親の溺愛、少女の全能願望、少年たちの殺人の動機、
そして主人公の復讐劇…そのどれもが類型的で、まったく感情を揺さぶられなかった。
登場人物たちの告白という形で“物語がすすむ”。
モノローグが物語の説明になってしまっている。そこが致命的な失敗だ。
なのに、中島哲也監督の持ち味で、ビジュアル的、音響的にハイレベルな映画に
観えてしまうのが罪作りだ。映画の核心である復讐劇の描き方の浅さを映像効果が覆い隠している。
松たか子、木村佳乃と同じクオリティの演技を少年少女たちにも求めているようだが、
稚拙な演技で殺人の動機を語る告白は軽々しく、声変わりし切っていない少年の叫びは
耳障りなだけだった。
▼北原美月役・橋本愛の美少女ぶりには萌えた

中島監督には勇気をもって「告白」なしの演技の推進力で物語を進める力技に持ち込んでほしかった。
映像ではなく、俳優の演技によって、未成年者の殺人とその背景に潜む普遍的な心の壊れ方を、
もっと衝撃的に描いてほしかった。
犯人がわかっているという点とアートディレクションの質の高さで
デヴィッド・フィンチャー監督の『セブン』が想起されたが、映画に引きずり込まれ、心に引っかかり、
1か月ほど頭の中に棲み続けた『セブン』に比べ、『告白』は何も残らなかった。
また、同じ「告白」という手法でいえば、『ゆれる』の西川美和監督自らが、映画では描かれない側面を
モノローグで書き起こした小説版『ゆれる』。あの、人間の暗部を見透かした視点と洞察力の、
息を呑む鮮烈さを、中島監督なら超えてほしかった。
「キネマ旬報」はベストテンの第2位、「映画芸術」はワーストテンの第1位に選んでいるが、
もちろん「映画芸術」を支持する。
俳優として唯一モンスターだった松たか子、そして木村佳乃の力演に対して★ひとつ。
おすすめ度★☆☆☆☆
by kzofigo | 2011-02-18 13:42 | ムービービーム























