終戦の日 おすすめ1本

DVD化されていないようだ。アマゾンで出品者からVHSを購入することができる。
レンタルはむずかしいようなのでストーリーを詳しく書いておく。
【あらすじ】
吉田健児は昭和ヒトケタ生まれの57歳。学童疎開中に父を招集、母と兄を東京大空襲で失い、孤児となった。その後、苦労と苦学の末に現在の大手玩具メーカーに入社。以来34年間、無遅刻、無欠勤で働いてきた。今や定年間近となった彼は、会社帰りのホロ酔い気分で駅に向かう途中、TV番組の女性レポーターに声をかけられた。彼女のインタビューに快く応じた健児は仕事場に案内し、自らの生いたちを語るが、突然バッタリ倒れこんでしまう。
病院へ運ばれた健児は気を失ったまま、過去の記憶の深い霧のなかをさまよっていた。昭和20年3月、小学生の健児たち6人は、疎開先の長野の寺から両親や兄弟のいる東京をめざして脱走した。3日間ただひたすら山道を歩き続ける。空腹と疲労、そして恐怖に襲われ、極限状態にある健児たちを救ったのは、猟師らしき山の男だった。
一度は子どもたちを寺へ帰そうとしたが、健児の必死な叫びに、東京行きを承知してくれた。一見ガラは悪いがどこか温かみのあるおじちゃんに、子どもたちはすぐに心を開く。こうして子どもたちと山のおじちゃんの旅が始まった。
早春の緑鮮やかな山のなか、ワナを仕掛けて野ウサギを捕り、皮をはいで料理する。「食うために殺したんだから残さず食うのが礼儀だぞ」と教えるおじちゃん。ある時は、近隣の病院でもらってきたカリントウを大事そうにひとりひとりに分けてくれた。ハーモニカが得意で『月の砂漠』を吹いてくれた。女の子のひとりが初潮を迎えた時は、ひとりテレまくってたおじちゃん。殺伐とした現実のなかで忘れかけていた夢や希望を、おじちゃんは生きる術(すべ)とともに思い出させてくれた。
しかし、そんな楽しい旅も長くは続かず、別れの日がやって来た。川を越えればもう東京。辛い現実を見たくないと泣きじゃくる子どもたちだったが、健児はたとえ何が待っていようと東京へ帰ると告げた。そんな子どもたちに満足げなほほ笑みを送り、おじちゃんは霧と山の縁のなかに消えていった。

いかだで東京へと川を下る子どもたちは、東京の空が空襲で真っ赤に染まっているのを見て恐怖と不安を感じる。その時、一機のB29がいかだめがけて飛来し、機銃掃射を浴びせた。悲鳴を上げて川へ飛びこむ子どもたち。「みんなー!みんなー!どうしてるー」…その瞬間、健児の意識は急速に現在へと引き戻された。健児の閉じた瞳から涙が流れ落ちる。
2週間後、まだ右半身にしびれを残す健児は家族に支えられ、レポーターやカメラマンとともに、開発が進んだ思い出の川辺へやって来た。懐かしそうに対岸の林に目を移す健児。その時、健児の目には、静かにほほ笑みかける、ある人物の姿が映っていた。
◎キャスト
山の人:ビートたけし
吉田健児:田中邦衛
同(小6):足立龍児
吉田慶子:吉村実子
レポーター:洞口依子
専務:前田武彦
医師:斎藤晴彦
健児の母:高橋恵子
◎スタッフ
企画:北野 武
脚本・監督:小水一男(ガイラ)
音楽:細野晴臣
撮影:伊藤昭裕
美術:横尾嘉良
1990年公開作品
◆
おじちゃんが別れ際、子どもたちに言い残す言葉が印象的だ。
「死ぬより辛い目にあっても、
命を粗末に扱うなよ」
by kzofigo | 2010-08-14 13:07 | ムービービーム























