人気ブログランキング | 話題のタグを見る

少女D     


少女D     _b0137183_9391892.jpg

【ケース39】38本の案件を抱える児童虐待専門のソーシャルワーカー、エミリー。上司は多忙な彼女に39本目の仕事を押しつける。それが10歳の少女リリーのケースだった。[里親に殺される]寸前に助けられたリリーは、新しい里親が見つかるまでエミリーの自宅でしばらく暮らすことになる。だが、その直後から不審な死亡事故や事件が多発するようになる…。

上記の[ ]シーンが残虐すぎると問題になり劇場未公開、DVDスルー(DVD直行)作品。福祉事務所で働く女性が虐待に晒されていた少女を預かることから巻き起こる戦慄の「事の次第」を描いたサスペンス・ホラー。同じ少女ものの『エスター』が最後の最後まで「事の次第」が明らかになるのを引っ張り緊迫感を持続したのに対し、本作は劇中の登場人物たちも観ている側も早い段階で「ひょっとしたら…」と勘付いてしまう。物語の詰めが甘く、「事の次第」が『スペル』や古くは『オーメン』に比べてリアリティに大きく欠ける。にもかかわらず、真綿で首を締めるように恐怖感を抱かせるのは、『シカゴ』『コールド マウンテン』のレニー・ゼルウィガー(エミリー役)と『サイレントヒル』のジョデル・フェルランド(リリー役)の迫真の演技のたまものだろう。ラストも、もうひと山ほしかった。
★★★☆☆

by kzofigo | 2010-08-08 21:38 | ムービービーム