町子しぇんしぇい
【ウルトラミラクルラブストーリー】元カレ(ARATA)のトラウマを抱えている保育士の町子(麻生久美子)は、東京から青森に幼稚園の新任先生としてやって来る。青森で農業をしながらひとりで暮らす、子どもみたいな青年・水木陽人(ようじん・松山ケンイチ)は、町子と出会い、一目でFall in Love。さっそく猛アタックをしかける陽人だが、町子はちょっと困惑気味。しかし、陽人の身に起きた「ある出来事」によって、2人の距離は徐々に近づいていくのだが…。
自主映画『ジャーマン+雨』で鮮烈な長編デビューを飾ったらしい横浜聡子監督メジャーデビュー作。青森を舞台に、農業をしながら暮らす純粋な青年が、初めての恋に向かって猛アタックする、その好きな人を強く思う気持ちが信じられないミラクルを生んでいくラブファンタジー。青森出身監督×青森出身俳優(松ケン)×全篇津軽弁×オール青森ロケ…が売りみたいだけど、津軽弁のシーンには字幕がほしいだべ。松ケンは『セクシーボイスアンドロボ』で好きになった。演技のダイナミックレンジがベラボーに広い役者だよな。
しかし、この脚本、よく通ったなあ。共演の渡辺美佐子(陽人の祖母)、原田芳雄(町医者で陽人の主治医)、藤田弓子(カミサマと呼ばれるイタコ)たちも、よくオファーを受けたと思う。とにかく、ヘンテコリンな映画。松山ケンイチが自然児・陽人を、スクリーンからはみ出しそうなハチキレぶりで、自由に演じている。それを見ていて楽しいか、どうかだね、分かれ目は。僕は、ヒロインが麻生久美子だったんで、そりゃ楽しかったさ(笑) ★★★☆☆
▼『カンゾー先生』出演時の麻生久美子
麻生久美子は、1978年6月17日、千葉県山武郡山武町(現:山武市)出身。血液型B型。身長162cm。視力左右1.5。スリーサイズは、B80・W59・H83cm。1998年公開の『カンゾー先生』(玉野が舞台)で、ヌードと濡れ場シーンを演じきり、無名女優から一気にブレイク。下記のほか映画賞を総なめ。
・第23回報知映画賞 最優秀助演女優賞(1998年)
・第20回ヨコハマ映画祭 最優秀新人賞(1999年)
・第24回おおさか映画祭 最優秀新人賞(1999年)
・第8回日本映画批評家大賞 最優秀新人賞(1999年)
・第22回日本アカデミー賞 最優秀助演女優賞/新人俳優賞(1999年)
ここ数年、とくに2007年からの出演本数はただごとではない。『どろろ』以外、配給会社がインディーズぽいところばかりだ。それだけ映画界のメインストリームからはみ出したクセのある映画には不可欠な女優だってことかな?
◎2007年
・どろろ(東宝) - お自夜 役
・夕凪の街 桜の国(アートポート) - 平野皆実 役
・怪談(ザナドゥー) - お累 役
・転々(スタイルジャム) - 三日月しずか 役※友情出演
・BOMBYX MORI 第5話 - カオリ 役
◎2008年
・ハーフェズ ペルシャの詩(ビターズ・エンド) - ナバート 役
・ぼくたちと駐在さんの700日戦争(ギャガ・コミュニケーションズ) - 加奈子 役
・たみおのしあわせ(スタイルジャム) - 三枝瞳 役
・純喫茶磯辺(ムービーアイ) - 菅原素子 役
・Beauty うつくしいもの - 東浦歌子 役
・コドモのコドモ(ビターズ・エンド) - 八木希代子 役
・アキレスと亀(東京テアトル) - 幸子 役
◎2009年
・罪とか罰とか(東京テアトル) - 助手席の女 役
・Beauty うつくしいもの(ジョリー・ロジャー) - 東浦歌子 役
・インスタント沼(アンプラグド) - 沈丁花ハナメ 役
・おと・な・り(ジェイ・ストーム) - 登川七緒 役
・ウルトラミラクルラブストーリー(リトル・モア) - 町子 役
◎2010年
・シーサイドモーテル - キャンディ 役
・カラフル - 真の母 役(声優)
by kzofigo | 2010-08-04 00:30 | ムービービーム