What's going on?
連休中、レンタルビデオチェーン店に伊坂幸太郎原作のDVD 『フィッシュストーリー』 ほかを返しに行った。期限内なら返却ボックスへポイで済むのだが、1日延滞していたためにキャッシャーへ。ところが連休中だけあって長蛇の列。実はその前から腹の具合が悪くて、「こりゃダメだ」と、先にトイレへ。
ところで伊坂幸太郎原作の映画、7本のうち 『フィッシュストーリー』 と 『ラッシュライフ』 を観ただけだが、ショボイよ。話は面白いんだから、もっと金をかけてやれよ。唯一の収穫は 『ラッシュライフ』 で泥棒・黒澤を演じた【堺雅人】が何で女にめっちゃ人気があるのか分かったこと。すっげー色気がある。抱かれてもいいと思った。次は評判のいい 『アヒルと鴨のコインロッカー』 を観てみよう。
さて、トイレだ。この店は男女兼用のトイレが店舗の裏にある。便器に腰掛けひと息ついていると、壁一枚隔てた外から何やら男たちの言い争う声が。そのうちトイレの壁をガンガン鳴らして、もめ始めた。声から察するに、男1人を男2人が小突いてる。それどころではない僕は、用を足しながらケンカの音だけを聞いてるしかなかった。加害者2人はプロだなと思った。脅す声が落ち着いていて慣れているのだ。やられてる男は、ただ「頼みますよ!やめてくださいよ!」と懇願するだけだった。
僕は、「ここがデトロイトじゃなくてよかった」と心底思った。地元大リーグ・チームのオーナーになってワールド・シリーズで優勝したいと夢見たトム・モナハン少年が、大人になって【ドミノ・ピザ】で成功し、地元デトロイト・タイガースのオーナーになった1年目の1984年、カーク・ギブソンを中心にまとまったタイガースが見事にワールド・チャンピオンに輝き、トム少年が夢をかなえたアメリカン・ドリーム・タウン。
さらに、米国自動車会社ビッグスリーがしのぎを削ったモーター・タウンであり、その名に因んだレコードレーベル「モータウン」がマーヴィン・ゲイやステーヴィー・ワンダー、スモーキー・ロビンソン、テンプテーションズ、ダイアナ・ロス、ジャクソン5、コモドアーズなどあまたのスーパースターを輩出したデトロイトは、バイオレンス渦巻く街としても有名だ。
なかでも治安が劣悪な地区で少年時代を過ごしたチャック・ウィルソンは、野球のバットに釘を打ち付けた「手製の金棒」を持って小学校に通っていたらしい。もしここがデトロイトなら、男を外した拳銃の弾が壁を貫き、俺の頭に命中してもおかしくはない。問題は、事切れるときの姿だ。下の最中の恥部を衆人にさらしたホトケ。そんな最期だけは避けたい。
表の傷害沙汰も収まり、俺もトイレを終えた。外に出てびっくりした。店員が通報したのだろう、パトカーが5台に覆面が3台ぐらい店の駐車場に飛び込んで来たからだ。キャッシャーの列に加わると、制服が10人に私服が5人ほど店の事務所にドカドカと入って行った。かなり遅れて小太りの制服がひとり入って来ると、自分の行き先が分からず、客に尋ねていた。どこにでも両津勘吉みたいな警官はいるもんだ。
警察の物々しい態勢から察するに、純度の相当高い裏ビデオか何かの取引があって、商談が成立せず実力行使に至ったに違いない。このチェーン店ではもう10年以上前になるが、別の店舗でも用心棒の話をポリスにチクられ逆恨みした男が店の正面からダンプで突っ込むという東映ヤクザ映画のような事件が起きた。まったく、事実は映画より奇なり、天然素材は麻より生成り、である。
そんな俺の胸中を察したのか、店を出るとき、BGMに「バイオレンスがいっぱい」( by すげーヤマ来よったか&おめーがトラブル)が流れた。なんちゃって。
▼大原麗子主演テレビドラマ 『のン姉ちゃん・200W』 (1985年4~7月)主題歌 ←見てたよ、これ
(布施明の発言は超ムカつく!!)
ところで伊坂幸太郎原作の映画、7本のうち 『フィッシュストーリー』 と 『ラッシュライフ』 を観ただけだが、ショボイよ。話は面白いんだから、もっと金をかけてやれよ。唯一の収穫は 『ラッシュライフ』 で泥棒・黒澤を演じた【堺雅人】が何で女にめっちゃ人気があるのか分かったこと。すっげー色気がある。抱かれてもいいと思った。次は評判のいい 『アヒルと鴨のコインロッカー』 を観てみよう。
さて、トイレだ。この店は男女兼用のトイレが店舗の裏にある。便器に腰掛けひと息ついていると、壁一枚隔てた外から何やら男たちの言い争う声が。そのうちトイレの壁をガンガン鳴らして、もめ始めた。声から察するに、男1人を男2人が小突いてる。それどころではない僕は、用を足しながらケンカの音だけを聞いてるしかなかった。加害者2人はプロだなと思った。脅す声が落ち着いていて慣れているのだ。やられてる男は、ただ「頼みますよ!やめてくださいよ!」と懇願するだけだった。
僕は、「ここがデトロイトじゃなくてよかった」と心底思った。地元大リーグ・チームのオーナーになってワールド・シリーズで優勝したいと夢見たトム・モナハン少年が、大人になって【ドミノ・ピザ】で成功し、地元デトロイト・タイガースのオーナーになった1年目の1984年、カーク・ギブソンを中心にまとまったタイガースが見事にワールド・チャンピオンに輝き、トム少年が夢をかなえたアメリカン・ドリーム・タウン。
さらに、米国自動車会社ビッグスリーがしのぎを削ったモーター・タウンであり、その名に因んだレコードレーベル「モータウン」がマーヴィン・ゲイやステーヴィー・ワンダー、スモーキー・ロビンソン、テンプテーションズ、ダイアナ・ロス、ジャクソン5、コモドアーズなどあまたのスーパースターを輩出したデトロイトは、バイオレンス渦巻く街としても有名だ。
なかでも治安が劣悪な地区で少年時代を過ごしたチャック・ウィルソンは、野球のバットに釘を打ち付けた「手製の金棒」を持って小学校に通っていたらしい。もしここがデトロイトなら、男を外した拳銃の弾が壁を貫き、俺の頭に命中してもおかしくはない。問題は、事切れるときの姿だ。下の最中の恥部を衆人にさらしたホトケ。そんな最期だけは避けたい。
表の傷害沙汰も収まり、俺もトイレを終えた。外に出てびっくりした。店員が通報したのだろう、パトカーが5台に覆面が3台ぐらい店の駐車場に飛び込んで来たからだ。キャッシャーの列に加わると、制服が10人に私服が5人ほど店の事務所にドカドカと入って行った。かなり遅れて小太りの制服がひとり入って来ると、自分の行き先が分からず、客に尋ねていた。どこにでも両津勘吉みたいな警官はいるもんだ。
警察の物々しい態勢から察するに、純度の相当高い裏ビデオか何かの取引があって、商談が成立せず実力行使に至ったに違いない。このチェーン店ではもう10年以上前になるが、別の店舗でも用心棒の話をポリスにチクられ逆恨みした男が店の正面からダンプで突っ込むという東映ヤクザ映画のような事件が起きた。まったく、事実は映画より奇なり、天然素材は麻より生成り、である。
そんな俺の胸中を察したのか、店を出るとき、BGMに「バイオレンスがいっぱい」( by すげーヤマ来よったか&おめーがトラブル)が流れた。なんちゃって。
▼大原麗子主演テレビドラマ 『のン姉ちゃん・200W』 (1985年4~7月)主題歌 ←見てたよ、これ
(布施明の発言は超ムカつく!!)
by kzofigo | 2009-11-24 19:34 | トラベリング・ボーイ