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WBC サムライ連覇に米ファンも賞賛・・・

Excite エキサイト : コラムニュース


WBC準決勝で日本に敗れたアメリカのチームリーダー、
デレク・ジーター遊撃手がインタビューに答えていた。

「アメリカが日本の野球に学ぶ点はあったか?」みたいな質問だったんだろう。

ジーターは「日本選手の足の速さには驚いた。捕球したときにはもうホームと1塁の
半分まで行ってるんだ。それをどう真似しろって言うんだい?」と真顔で語っていた。

実際、日本戦のジーターはあわてていた。
名手にはめずらしく、ファンブルしたり1塁への暴投もあった。
「日本選手は足が速い」という先入観がそうさせたのだろう。

決勝の日本VS韓国、両軍の俊足選手たちが塁上を駆け回る
スピーディーでスリリングな野球は、いくらスモールベースボール流行りのアメリカといえども、
魅了されたファンは多いようだ。

ステロイドとは無縁の、1点を必死になって取りにいく、ひたむきな野球。
そこに、20本台で本塁打王になれた時代に行なわれていた、
ベースボールの原点を見たのではないか。


            ▼イチローは当てるのではなく振り切った
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とりわけ、筋肉増強剤で水増しされたホームラン狂騒にウンザリしていたベースボール通。
スピードを武器にしてそれを磨けばメジャーへの道も拓けるという思いを抱いた少年たち。
昔を知るオールドファンと、体格に恵まれていない小兵の野球少年たちの心を、
強く揺さぶったのではないかと思う。

それは、パワー全盛の大リーグに慣らされたファンに、
ヒットを打ち、次の塁を狙い、ホームへ還るという野球本来が持つ魅力を気づかせた
2001年のイチローそのものではないか。

だからこそ、原監督が「イチローのセンター前ヒットは一生忘れない」と表現した、
あの10回表2死2・3塁2ストライクからファウルで粘っての一撃に、
今回のWBCは集約できると思うのだ。

1塁を回ってバックホームの間に2塁へ進み、
塁上でガッツポーツを取ることもなく、いつものようにプロテクターを外すイチロー。
そこには有言実行を果たそうとするスターの無言の輝きがあった。

第2回WBCは、日本中が酔い続けていたいと願う素晴らしい余韻を残して終わった。

そして、今年もまた、
イチローが数々の輝きに満ちるであろうレギュラーシーズンが始まろうとしている。

by kzofigo | 2009-03-26 23:56 | 私をメジャーに連れてって