倉敷鶴形 やっこそば
前号までのあらすじ
20代の頃はジャケットスタイル……今でいう「きれいめファッション」で決め、飯倉片町辺りで名を馳せていた多部未華夫は、原宿竹下通りの古着屋「逆富士」を馴染みの店に、多い時はスーツ込みで30着越えのジャケット数を誇っていたが、ある出来事を契機にアメカジファッションへと華麗ハウスCoCCo壱番屋なる変身を遂げていた。彼のファッションスタイルをヘイ!180度変えた出来事とは!? 単なる「ファッションは歳とともに若返るの法則」なのか!?
あのさぁ。フリーになったからじゃないのぉ?
そうかなあ。
だって、クライアントに会う数、減ったでしょうが?
ああ、そうか。そうだよな。ありがとう順子。
あのさぁ。あたし、ユイカだけど。本貸屋ユイカ。
アメカジ、いっぱーい!

この写真の出で立ちで
えびす通り商店街にええ蕎麦屋があるんじゃー!
…と、悪友OTに一緒に行こう、一緒に行こう、一緒に行こう、一緒に行こう、一緒に行こうと前から後ろから執拗に誘われていた蕎麦屋へ行ってきたぞ。
おい、OT。どこが倉敷えびす通り商店街なんだよ。ここは鶴形商店街じゃん。
こまけーことー言うなー!
せーじゃけーA型は嫌いじゃー!
個人情報、勝手に漏らすなよー、O型のOT。
O型は大らかなんじゃ。
大雑把だろ。大雑把?…大ガッパ…日活の大巨獣ガッパみたいだな。
うるせー!!
わしゃー東宝のゴジラが好きなんじゃー!
俺は大映のガメラ。
さて、やって来たのは倉敷市鶴形にある「やっこそば」。手打ち生そばうどん丼物「奴」(やっこ)が正式名称なのかな? 看板によって書き方が違うんで「本物はどれだ!?」状態だよ。名前を統一してくれー!

倉敷デパートだ。懐かしいなあ。このあたり中学の同級生が多くてよく遊んだなあ。いま倉敷駅前の商店街は郊外にどでかいショッピングモールができたせいで、さびれるいっぽうだけど、倉敷デパートは、昔から場末のさびれたムードぷんぷんだったもんなあ。映画の三友館があった倉敷駅前も場末の雰囲気たっぷりで好きだったけど、倉敷デパート、昔のまんまで、場末フェチとしてはすごくうれしい。
「やっこそば」は殿山泰司や田中小実昌が、揚げたての天ぷらを肴に、昼間っからカウンターでお銚子を傾けてるような、新宿ゴールデン街ぽい、年季のはいった、いい歳のとり方をした店だ。人のよさそうなおじいさんが、ひとりでやっているようだ。
OTは「ざるそば定食」(700円)、僕は「ざるそば」(500円)を注文。ざるそば定食には「天ぷら」以外に「おにぎり」と「目玉焼き」も付いている。庶民的でいいなあ。手打ちのそばはコシがなくて食べやすい。タレは甘口。麺とよく合っている。ざるに麺がちょこんと乗っかったようなお上品な蕎麦屋とは違って、そばも結構ボリュームがあった。

OTいわく…
このそばと天ぷら、おにぎり、目玉焼きの
ハーモニーがたまらんのじゃー!
ゴボウの天ぷらをひと口もらったが、うまかった。やっぱり天ぷらは揚げたてに限る。
エビやイカじゃのーてもなー
カリカリなら天ぷらはうめーんじゃー!
僕も次は「ざるそば定食」にしよう。
丼物も充実してるよ!

◆やっこそば
倉敷市鶴形1丁目4-109
℡086-422-8859

by kzofigo | 2008-12-17 15:04 | マン・イーターズ























